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物流時報

既報の通り、今年は3年ごとに更新されるPMAとILWUの交渉の年である。海運会社や港湾、物流業界のみならずとも、その動向に注目が集まっている。

12年前の2002年の港湾ロックアウトに巻き込まれた会社や担当者は、その激しさが記憶に残っている人が多い。

アメリカの物流の玄関口であるロサンゼルス、ロングビーチ 両港が封鎖され、コンテナの荷降ろしを含めて一切の作業が約3週間に亘って停止状態という非常事態に発展。

アメリカ経済に多大な影響を及ぼすということで当時のブッシュ大統領のタフト・ハートレー法の行使により10月8日に港湾封鎖は解除された。

しかし、着岸できなかったコンテナ船は引き返したり、他の港へ向かうなどでスケジュールはマヒ状態に。また、港湾内も滞留したコンテナで動かすこともできず、長期間放置されたコンテナの中の食品が腐敗したりと、その後数カ月ターミナルの内外で混乱が続いた。

交渉が決裂した主因は自動化・合理化に進みたい経営側と組合員の職場環境や待遇を少しでも改善を求めたい組合側のお互いの主張が折り合わず妥協点を見出すことができなかったことに起因している。

さて今年はどのような展開になるのか。6年前の交渉結果として残っている覚書から試算すると組合に属する会員の平均年収は年8万ドル以上、ペンションやリタイヤメントベネフィットを加えると一人当たり年20万ドルのコストがかかるという。

それに対して彼らのコストの原資となる船会社の海上運賃は6年前のリーマンショック後、急激に下落しており、徐々に回復基調にあるとはいえ、いまだにリーマンショック前の運賃レベルには戻っていないと聞く。

ロサンゼルス・ロングビーチ両港の取扱数量は今後も平均して3%ずつ増加すると予想され、2014年にはローマン・ショック前の実績を追い越すのではといわれている。

コストを軽減するため、各船社は船を大型化しており、2014年は平均して1万TEUSを超える船型の船が入港してくる。

船社経済を支える海上運賃の高位安定と自動化・効率化によるコストの軽減は船社にとってのマストである。

一方最盛期の半分以下に減ってきている組合員をどう守り待遇の改善を図るか。機械化による自動化・効率化にいかにマン・パワーの優位性を示していけるかが組合側のマストである。

相反する両社の妥協点をどこに求めるのか。ロックアウトやストライキの後、通常の状態の戻すまでの大変さを互いに知る両社は、決裂という最悪のシナリオを選ぶのか、歩み寄りによって両者にとっての利益の妥協点を見出すのか。

目の離せない日々が続く。今後も注視したい。


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