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北米西海岸労使交渉(18)


西海岸の労使交渉は難航していると見え、未だに締結の兆しが見えてこない。

ここに来て、東海岸の組合であるILA(International Longshoremen's Association)が、ストライクをほのめかし、荷主に揺さぶりをかけているという。

2002年の西海岸の強硬策実施以来、東海岸向けの貨物はオールウオーターの東海岸向けに移行している。

全体が増加しているため、あまり変化は気付かないが、西海岸と東海岸経由の比率は年々、変化しており2000年では2:8で、圧倒的に西海岸経由が多かったが、今は、3.5:6.5くらいまで
東海岸経由が増えてきている。

当然、東海岸の組合は貨物の増加に応じて要求を強くしている。

今回、西海岸経由を嫌う荷主が東海岸経由にシフトしたことは、避難的対策としては有効ではあるが、
東海岸の組合も貨物増加を背景に強硬な姿勢に転じる可能性は充分にある。

東海岸の組合がストライキなどの行動にでれば、当然、東海岸経由の流れも当然弱くなり西海岸経由へのゆり戻しがある可能性がでてくる。

両組合が協議、相談のうえ、荷主、船社に圧力をかけてきているとしたら、事態は相当深刻な状況であると判断してもおかしくはないかもしれない。

今でこそ、お互い独立した活動をしているが、基本的には港湾荷役に従事する労働者の働く権利を守り、生活を守るという理念は共通のものがある。

双方、組合の維持発展は共通課題である。仮に東海岸の示唆行動が西海岸組合での側面支援として
始まっているとすると、組合の戦術は実に周到である。

船社側は西の荷物は東に逃げることを止めるためにも、西海岸の組合の譲歩を求めている。
東の組合は強く出ればでるほど、西のILWUは強気に出る事ができる。

ストライキやスローオペレーションという見える強行策をとらなくても、東の組合が脅しをかければ、使用者側としては、組合の要求をはねつけることができなくなる。

実際にILAとILWUがどのように連携を取っているかは、わかりづらい。しかし、今回、こうした示唆行動が組合にとって有利に展開できる下地を作っていることだけは確かである。

残り4日間、最後まで攻防は続くと思われる。


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