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西海岸労使交渉 東海岸労使交渉




2002年9月29日、PMA(船社の経営者側の利益団体)は
突如、港のゲートを封鎖、ピケをはった。

港湾のオペレーションを行う組合員を締め出し、一歩も中にはいれないようにした。

就業時間に合わせてやってきた組合員は最初、事態がつかめず、ボーゼンとしている。
徐々に状況が把握されてくると、猛烈に反発をはじめた。

ケートのいたるところで小競り合いが発生。怒号が飛んだ。
中には強引にゲートに入ろうとする強者もいた。

ゲートを挟んで経営者がわの幹部と組合の幹部が対峙する。
しかし、交渉そのものがおこなわれるわけではないので、進展はない。

PMAのこの強硬な処置、すなわちロックアウト(港湾封鎖)がなぜおきたのか?

2002年の労使交渉は7月1日の協定の期限切れを前に3月頃から行われていた。
経営者側は組合員の増加が顕著になってきたことに危機感を強め、組合の要求する
待遇の改善が交渉の枠を超えていると主張。

一方の組合側は2000年から急激の増加する中国、アジアからのコンテナの増加に対応するには
組合員の増加は必要であると主張。同時に過重労働負担軽減も要求した。

こうした双方の意見が全くかみあわず、交渉は無為に日にちだけが過ぎていった。

交渉の進捗がみられないことに業に煮やした組合側が、スローオペレーションに戦術を変えた。
通常、1基のガントリークレーンが1時間あたりに下ろせるコンテナの数の平均は
30本といわれる。

これを1時間かけて15本から20本しか降ろさない。
クレーンの下で待つトラックも待機場所からゆっくりときて、クレーンをまたせる。

このようなギャングが一体となってオペレーションをゆっくりとすすめるのである。
ただ、意図的にといわれないように、あたかもオペレーションの操作ミスでもあったかの
ように、時間をかけておこなうのである。

通常2分で1本のコンテナをハンドリングする熟練のクレーンオペレーターが
クレーンの移動に1分、コンテナを掴み上げるまでに1分、引き戻すのに1分、
コンテナをトラックに積み付けるの1分かかると、それだけで倍の時間がかかったことに
なる。

5000TEUのコンテナ船の荷役は3〜4基のガントリークレーンがはりつく。
そうなると、1基あたりの所要時間が倍になれば、全体としても倍になる。
効率性は半分になるのだ。しかし、組合は意図的でないことの証明(言い訳)のため、
同時におこなうことはしない。

1基が終わると次がおこなう。そこがおわると次というように
コンビネーションでおこなう。


こうして、意図的ではないと主張するのである。


こうしたスローオペレーションが徐々に港全体に波及し、ターミナルの中にコンテナが
滞留してくるのだ。


経営者は我慢するしかない。




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